泌尿器科

当泌尿器科では尿路(腎臓・腎盂・尿管・膀胱・尿道)男性性器(前立腺・精巣・精巣上体・陰茎)などの癌を含むさまざまな病気に対して、最新の腹腔鏡下小切開手術(=ミニマム創内視鏡下手術:Minimum Incision Endoscopic Surgery:MIES)や腹腔鏡下手術、女性泌尿器科(子宮脱・膀胱瘤・直腸瘤・腟断端脱などの骨盤内臓器脱=性器脱や女性の腹圧性尿失禁)に対する最新の手術治療を行っています。
平成20年4月からは女性専門外来(女性泌尿器科外来:第1・3金曜日13:30~15:30電話予約制、ただし都合で第2・4金曜日に変更のことあります)を開設しています。
当科通常外来も、平成23年4月1日から月曜日から金曜日まで毎日2診体制とし待ち時間の短縮を図っています。
設備面では、平成22年8月にハイビジョン電子スコープ軟性膀胱鏡を外来に導入したため、特に男性患者様には苦痛の少ない膀胱鏡検査を受けて頂くことができるようになりました。

【 オリンパス社製ハイビジョン軟性膀胱鏡システム 】
オリンパス社製ハイビジョン軟性膀胱鏡システム オリンパス社製ハイビジョン軟性膀胱鏡システム
【 エリップス社製排尿機能検査装置 】
エリップス社製排尿機能検査装置

泌尿器科医師としては、4人の常勤医師5人の非常勤医師が診療にあったっています。
また、平成22年5月からは、排尿機能検査士1人が加わりました。

常勤医師

部長:成島 雅博(S59卒)(泌尿器科専門・指導医)
部長:成島 雅博(S59卒)
(泌尿器科専門・指導医)

部長:高木 康治(S61卒)(泌尿器科専門・指導医)
部長:高木 康治(S61卒)
(泌尿器科専門・指導医)

部長:下地 敏雄(S42卒)(泌尿器科専門医)
部長:下地 敏雄(S42卒)
(泌尿器科専門医)

医師:成田 英生(H19卒)
医師:成田 英生(H19卒)

非常勤代務医師

医師:加藤 英津子 (H4卒)
医師:加藤 英津子 (H4卒)

医師:飛梅 基(H13卒)愛知医科大学助教(泌尿器科専門医)
医師:飛梅 基(H13卒)
愛知医科大学助教
(泌尿器科専門医)

医師:小嶋 一平(H17卒)名古屋大学助教
医師:小嶋 一平(H17卒)
名古屋大学助教

医師:梶川 圭史(H21卒)愛知医科大学専修医
医師:梶川 圭史(H21卒)
愛知医科大学専修医

医師:小林 郁生(H21卒)愛知医科大学専修医
医師:小林 郁生(H21卒)
愛知医科大学専修医

排尿機能検査士

排尿機能検査士

当科の特徴

では、具体的に当科の特徴ある治療内容について、ご説明しましょう。

腹腔鏡下小切開手術

前立腺癌に対しての腹腔鏡下小切開前立腺全摘出術
前立腺癌に対しての腹腔鏡下小切開前立腺全摘出術

5~6cmの小さな切開創から腹腔鏡を併用し手術を行う身体に負担の少ない(低侵襲)患者様にやさしい手術方法です。
腹腔鏡手術と異なる点は炭酸ガスで気腹しない手術法であるために、気腹による副作用(皮下気腫、炭酸ガス塞栓、循環動態悪影響)がありません。炭酸ガス(地球温暖化ガス)を使用しない上、使い捨て手術器具使用が少ない手術方法なので環境にもやさしい手術です。
前立腺癌・腎細胞癌・腎盂尿管癌・良性副腎腫瘍に対して、平成20年4月1日から保険適応になりました。当手術を施行できる病院は厚生労働省の厳しい施設基準を習得しなければなりません。当科は平成21年5月1日に施設基準を取得しました。
膀胱癌に対しての膀胱全摘出術後腹膜腫瘍摘出術・尿路悪性腫瘍のリンパ節転移摘出術に対しては、平成20年2月1日に厚生労働省の先進医療に指定されました。当科では平成20年7月1日から先進医療施設基準を取得し、先進医療で手術を施行しております。
通常の開腹手術に比べ、身体に負担の少なく(低侵襲)術後回復が早いのが特徴です。

【当科の腹腔鏡下小切開施行件数】(平成23年7月迄)
疾患 前立腺癌 腎・尿管癌 膀胱癌 その他
手術件数 163例 56例 28例 9例
腹腔鏡下小切開手術の理論 【 腹腔鏡下小切開手術の理論 】
摘出臓器を取り出せる最小の切開創(5~6cm)の傷から腹腔鏡を挿入して行う手術です。腹腔鏡を使用しテレビモニターで拡大して手術野を観察することができる上、直接目で立体視すこともできるために、より正確な手術が可能です。炭酸ガスでお腹を膨らませる(気腹)必要がないために、それによる副作用はありません。温暖ガス(炭酸ガス)を使用しないため環境にもやさしい手術です。そして、傷が小さいために化膿することも少なく、抗生剤の使用も少なくてすみます。さらに、出血などの手術中の緊急事態にも傷を速やかに拡大することが可能なため安心です。
腹腔鏡下小切開手術の専門学会である日本ミニマム創泌尿器内視鏡外科学会では、ミニマム創内視鏡下手術(Minimum Incision Endoscopic Surgery:MIES)と呼んでいます

腹腔鏡手術

20年の歴史ある身体に負担が少ない(低侵襲)患者様にやさしい手術方法です。トロッカーポートという煙突のような筒を3~5本腹壁から挿入し、お腹に炭酸ガスを注入(気腹)してお腹の中を膨らました状態で、トロッカーポートから内視鏡と手術器具を挿入して行う手術です。摘出すべき臓器は取り出せる最小の切開創から体外に取り出します。摘出する臓器が無い手術や摘出すべき臓器が小さい場合はその分切開創が小さくてすみます。また、腹腔鏡手術が他の手術に勝っているのは手術中出血が最も少ない点です。これは気腹(お腹の中を炭酸ガスで膨らませて手術空間を作る)による気腹圧(水銀柱圧で10mm前後)がかかるため静脈からの出血が減少するからです。
現在は手術技術が進んだ結果、気腹による副作用(皮下気腫、炭酸ガス塞栓)などもほとんど発生しなくなり、循環動態悪影響に関しても麻酔管理技術の高度化により重症循環器疾患合併患者様等以外には安全に行えるようになりました。当科では平成20年5月から、名古屋大学泌尿器科学教室の泌尿器腹腔鏡技術認定医である後藤百万教授、服部良平准教授、吉野能講師にご援助いただいて、腎・尿管疾患に対して行っています。平成23年7月までに31症例施行し全例術後経過良好です。

女性骨盤臓器脱手術=性器脱(子宮脱・膀胱瘤・直腸瘤・腟断端脱)

お産による骨盤内支持組織の裂傷や加齢などが主な原因で、腟口から子宮・膀胱・直腸などが脱出する女性特有の疾患です。骨盤臓器脱は英語ではPelvic Organ Prolapseと言い我々専門医の間ではPOPと呼ばれています。骨盤臓器脱は外陰部違和感・下垂感や排尿困難・頻尿・尿失禁・便秘などの症状を伴うことが多く、入浴時や排便排尿時に腟口にピンポン玉のようなはれもの(腫瘤)をさわり気づかれることが多いようです。

【 正常な女性骨盤臓器位置 】
正常な女性骨盤臓器位置
【 膀胱瘤の女性骨臓器位置 】
膀胱瘤の女性骨臓器位置
【 子宮脱の女性骨臓器位置 】
子宮脱の女性骨臓器位置
【 直腸瘤の女性骨臓器位置 】
直腸瘤の女性骨臓器位置
【 子宮脱の女性骨臓器位置 】
子宮脱の女性骨臓器位置
【 直腸瘤の女性骨臓器位置 】
直腸瘤の女性骨臓器位置
【 腟断端脱の女性骨臓器位置 】
腟断端脱の女性骨臓器位置
今世紀に入り従来の手術方法に比べ身体への負担が少ない(低侵襲)で再発率の低いメッシュを使用するTVM(Tension-free vaginal mesh)手術がフランスで開発され、平成17年に日本に導入されました。当科では平成19年4月から平成23年7月まで319例以上施行し、良好な手術結果を得ています。当科では通常1週間の入院で施行しています。現在、月に8~10件のペースで手術を行っています。
【 腟断端脱の女性骨臓器位置 】
腟断端脱の女性骨臓器位置
手術用糸と同じ材質の身体になじみやすい素材のポロプロピレン糸を編んだメッシュを左の図のように、膀胱と前腟壁の間(前壁メッシュ:A-TVM)と直腸と後腟壁の間(後壁メッシュ:P-TVM)に腟壁を切開して埋め込む手術です。膀胱瘤の場合は前壁メッシュだけ、直腸瘤の場合は後壁メッシュだけ埋め込みますが、子宮脱や腟断端脱の場合は前壁メッシュと後壁メッシュ両方を埋め込みます。
前壁に埋め込むメッシュ
【 前壁に埋め込むメッシュ 】
後壁に埋め込むメッシュ
【 後壁に埋め込むメッシュ 】
女性骨盤臓器脱手術に対するTVM(メッシュ)手術
女性骨盤臓器脱手術に対するTVM(メッシュ)手術

女性泌尿器科外来

女性特有の主に骨盤臓器脱と腹圧性尿失禁を対象とした女性専門外来です。
平成20年4月に開設し、部長成島医師が診療を行っています。
第1・3金曜日13:30~15:30電話予約制です(都合で第2・4金曜日に変更のことあります)。
泌尿器科外来受付で予約を受けています。

連絡先
052-551-6121(名鉄病院代表)平日8:50~17:00
(泌尿器科外来につないでもらって下さい)

前立腺肥大症手術

前立腺肥大症は50歳以降の男性に最も多い泌尿器科的疾患で、排尿困難や頻尿が特徴的症状で進行すると全く尿が出ない尿閉腎不全に発展することがあります。中等症までは内服治療で症状を改善することができますが、重症になると手術治療が必要です。現在の手術治療のゴールドスタンダードはTUR-P経尿道的前立腺切除術)でお腹を切開することなく、尿道から内視鏡を挿入することで比較的簡単に治療することができます。当科では平成11年~平成22年の12年間に1438症例、年間100症例前後の手術件数を行っていて良好な手術結果です。
内服治療に関しては、従来の前立腺部尿道を広げて排尿を改善するα1拮抗薬(ユリーフ®、ハルナールD錠®、フリバス®)に加え、前立腺肥大を縮小させる作用のある新しい5α還元酵素阻害薬のアボルブ®(デュタステリド)が昨年発売され、軽~中度の前立腺肥大症の患者様には朗報です。当科でもこれらによる治療も行っています。

尿路結石症治療(ESWL:対外衝撃波結石破砕術・内視鏡手術)

腰背部から下腹部に激しい痛みや血尿が見られる疾患で、泌尿器科全般の中で最も多い疾患です。現在では体外から衝撃波を結石に当てることで結石を砂状に細かく砕く治療(ESWL:体外衝撃波結石破砕術)が主流です。当科の結石破砕装置はフランスのエダップ社製(スパークギャップ方式)で、砕石力が非常に強力にもかかわらず痛みの少ない装置です。当科ではここ10年間で2500症例、年間250~300件施行しており、ほとんどの結石がESWLで砕石できています。
ESWLでどうしても砕石できない硬い結石に対しては内視鏡による手術(TUL:経尿道的尿管砕石術・PNL:経皮的腎砕石術)を施行します。

エダップ社製(スパークギャップ方式)結石破砕装置
エダップ社製(スパークギャップ方式)結石破砕装置

次に主な泌尿器科疾患について説明します。

前立腺癌

食生活の欧米化に伴って急激に増加し、現在泌尿器科領域の癌で最も多くなった疾患です。
幸いなことに、この癌は血液検査(PSA:前立腺特異抗原)で簡単にスクリーニングでき、超音波下に行う前立腺針生検という検査で早期に発見することができます。
早期の方は前立腺全摘出術と言う手術(天皇陛下が受けられました)を行うことで、90%治すことが可能です。当科では身体への負担が少なく(低侵襲)術後回復の早い腹腔鏡下小切開手術年間25~40件、平成23年7月までに163症例の手術を施行し全例経過良好です。腹腔鏡下小切開手術で治療すると、手術翌日から食事・歩行開始し、術後6~7日目に導尿カテーテルが抜け、術後7日目には退院可能です。
手術治療以外には、ホルモン治療・放射線治療リニアック)・新しい抗癌剤(パクリタキセル・ドセタキセル)治療も行っています。

腎臓癌・腎盂癌・尿管癌

腎臓癌は近年、超音波検査や CT検査で偶然早期に発見されることが多くなった疾患で、腎盂・尿管癌は肉眼的血尿の症状がきっかけで見つかる事が多い疾患です。
これらを治すためには摘出手術が必要です。当科では、現在、負担が少なく(低侵襲)身体にやさしく術後回復の早い腹腔鏡手術腹腔鏡下小切開手術を主体に行っていますが、従来から行われてきた開腹手術も行います。腹腔鏡手術腹腔鏡下小切開手術で治療すると、手術翌日から食事・歩行開始し、術後1~3日目に導尿カテーテルが抜け、術後7日目には退院可能です。
平成23年7月までに腹腔鏡手術31症例腹腔鏡下小切開手術56症例施行し全て術後経過良好です。腹腔鏡手術・腹腔鏡下小切開手術・開放手術全て合わせて年間15~20件の手術を行っています。
手術治療以外には、放射線治療リニアック)・抗癌剤治療(M-VAC療法・GC療法)も行っています。
また、腎細胞癌に対しては従来からの抗腫瘍薬であるインターフェロンインターロイキンに加え、新薬の分子標的薬(ネクサバール®、スーテント®、アフィニトール®)が登場し腎癌の患者様に朗報です。

膀胱癌

肉眼的血尿の症状がきっかけで見つかる事が多い疾患です。
95%の方が見つかった時には早期です。早期の場合は経尿道的に内視鏡で簡単に切除する(TUR-Bt:経尿道的膀胱腫瘍切除術)ことが可能です。当科では平成10年~平成22年の13年間に700症例、年間40~70件の手術件数を行っていて良好な術後経過です。
発見時進行癌であった方は、膀胱全摘出術という膀胱を摘出する手術が必要です。膀胱を摘出すると新しく尿の排泄路を作る必要(尿路変更)があり、その方法として歴史的に信頼性が高い回腸導管造設術や尿道から自分で排尿可能な(自泌尿型)代用膀胱造設術など患者様の病状や希望にそった方法を行っています。
手術方法は、主に厚生労働省が平成20年2月1日先進医療に指定した腹腔鏡下小切開手術6cmの小さな切開創から腹腔鏡を併用して行う最も新しい、身体への負担が少なく身体にやさしい術後回復の早い手術)の認可を平成20年7月1日に取得し行っています。平成23年7月までに28症例施行しています。腹腔鏡下小切開手術で治療すると、手術翌日から飲水・歩行開始し、術後2日目から食事開始、代用膀胱場合術後7~8日目に導尿カテーテルが抜け、術後の身体状態は術後7~8日目には退院可能な状態となります。その後、回腸導管ストーマ自己ケアー方法や代用膀胱自己ケアー方法の指導をさせていただき、ケアー方法をマスターいただいた後に退院となります。

膀胱癌に対する腹腔鏡下小切開膀胱全摘出術・代用膀胱造設術
膀胱癌に対する腹腔鏡下小切開膀胱全摘出術・代用膀胱造設術

手術治療以外には、抗癌剤の膀胱内注入療法BCGの膀胱内注入療法全身抗癌剤治療M-VAC療法・GC療法)・抗癌剤動脈内注入療法放射線治療リニアック)も行っています。

骨盤内臓器脱=性器脱(子宮脱・膀胱瘤・直腸瘤・腟断端脱)

お産による骨盤内支持組織の裂傷や加齢などが主な原因で、腟口から子宮・膀胱・直腸などが脱出する女性特有の疾患です。骨盤臓器脱は英語ではPelvic Organ Prolapseと言い我々専門医の間ではPOPと呼ばれています。外陰部違和感・下垂感や排尿困難・頻尿・尿失禁・便秘などの症状を伴うことが多く、入浴時や排便排尿時に外陰部にピンポン玉のようなはれもの(腫瘤)を触り気づかれることが多いようです。
今世紀に入り従来の手術方法に比べ手術の身体への負担が少ない(低侵襲)再発率の低いメッシュを使用するTVM(Tension-free vaginal mesh)手術がフランスで開発され、平成17年に日本にも導入されました。当科でも平成19年4月から開始し、良好な手術結果を得ています。以前は全身麻酔で行なっていましたが、現在は下半身麻酔(脊椎麻酔硬膜外麻酔の併用)で行っています。術後、硬膜外麻酔は鎮痛薬を持続的に注入して術後疼痛をコントロールできるため、術後の痛みがごく軽度です。入院期間は通常1週間です。
平成23年7月までに319症例施行し、良好な手術結果を得ています。現在、月に8~10件のペースで手術を行っています。
平成20年4月から当疾患専門外来の女性泌尿器科外来(電話予約制:泌尿器科外来にお電話下さい)を開設しました。

女性腹圧性尿失禁

骨盤内臓器脱と同じようにお産などによる骨盤内支持組織の裂傷などが主な原因で発症する疾患です。
軽症では内服治療(スピロペント®骨盤底筋体操などが有効ですが、中等症以上では手術治療が必要です。
当科では、TVT(Tension-free vaginal tape)手術TOT(Trans obturator tape)手術など経腟的に行う最新の身体への負担が少なく(低侵襲)術後回復の早い腹圧性尿失禁根治手術(下半身麻酔で施行し、5日間の入院)を施行しています。麻酔は下半身麻酔(脊椎麻酔)で施行し、手術時間30分以内です。これらの手術により90%の治癒が望めます。
当疾患も女性泌尿器科外来(電話予約制:泌尿器科外来にお電話下さい)で診察を行っています。

前立腺肥大症

50歳以降の男性に最も多い泌尿器科的疾患で、排尿困難頻尿が特徴的症状で進行すると全く尿が出ない尿閉腎不全に発展することがあります。中等症までは内服治療で症状を改善することができます。前立腺肥大症治療薬に関しては、従来の前立腺部尿道を広げて排尿を改善するα1拮抗薬(ユリーフ®、ハルナールD錠®、フリバス®)に加え、前立腺肥大を縮小させる作用のある新しい5α還元酵素阻害薬のアボルブ®(デュタステリド)が昨年発売され、軽~中度の前立腺肥大症の患者様には朗報です。当科でもこれらによる治療を行っています。
しかし重症になると手術治療が必要です。現在の手術治療のゴールドスタンダードはTUR-P経尿道的前立腺切除術)でお腹を切開することなく、尿道から内視鏡を挿入することで比較的簡単に治療することができます。当科では平成11年~平成22年の12年間に1438症例、年間100症例前後の手術件数を行っていて良好な手術結果です。

尿路結石症

腰背部から下腹部に激しい痛みや血尿が見られる疾患で、泌尿器科全般の中で最も多い疾患の1つです。径5mm未満の小さな結石は、内服治療(漢方薬:芍薬甘草湯+猪苓湯ウロカルン®の併用が高い自然排石効果・疼痛発作抑制効果があります)で比較的速やかに自然排石させることが可能です。
径5mm以上の結石は自然排石に時間がかかるか困難なことも多いため、現在では体外から衝撃波を結石に当てることで結石を砂状に細かく砕く治療(ESWL:体外衝撃波結石破砕術)の適応となります。
当科の結石破砕装置はフランスのエダップ社製(スパークギャップ方式)で、砕石力が非常に強力にもかかわらず痛みの少ない装置です。ここ10年間で2500症例、年間250~300件施行しています。
ESWLでどうしても砕石できない硬い結石に対しては内視鏡による手術(TUL:経尿道的尿管砕石術PNL:経皮的腎砕石術)を施行しますが、当科ではほとんどの結石がESWLで砕石できています。

間質性膀胱炎

尿がたまった時に膀胱痛が出るのが最も特徴的で、原因がいまだに明らかになっていない女性に頻度の高い疾患です。頻尿・尿意切迫感(突然尿意をもよおし、我慢しにくいという症状)・排尿困難などの症状を伴ったり、これらの症状で初発したりすることもあります。アレルギーの関与が考えられています。
下半身麻酔(脊椎麻酔)下に膀胱を水圧で拡張する膀胱水圧拡張術を行い、膀胱粘膜からの特有な出血を確認することで確定診断がつきます。膀胱水圧拡張術には同時に治療効果があります。平成22年3月31日までは膀胱水圧拡張術先進医療でした。当科では平成20年7月1日に先進医療の認可を取得し行っていましたが、平成22年4月1日から保険診療になり医療費自己負担が軽減しました。
その他、DMSOという薬を膀胱内に注入する治療法やIPDカプセル®内服などの治療も行っています。

過活動膀胱

近年注目されている尿意切迫感(突然尿意をもよおし、我慢しにくいという症状)と頻尿が主な症状で、切迫性尿失禁(突然尿意をもよおし我慢できずに尿を漏らしてしてしまう)を伴う頻度も高い疾患です。従来の治療薬(バップフォー®、ポラキス®)に加え最新の治療薬(デトルシトール®、ベシケア®、ウリトス®、ステーブラ®)で治療できます。

以上、当科の特徴と主な泌尿器科疾患について説明いたしました。
当科外来は、初診でも電話予約ができます。予約されて来院されることをお勧めいたします。

連絡先
052-551-6121(名鉄病院代表)平日8:50~17:00
(泌尿器科外来につないでもらって下さい)

平成23年7月

〒451-8511 名古屋市西区栄生2-26-11 TEL:052-551-6121

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