診療科

整形外科

概要・特色

整形外科は身体の中で頭と内臓を除く四肢(手足)や脊椎(せぼね)といった体の運動に関係する部分の疾患の診断と治療を行います。扱う疾患は骨折や脱臼といった外傷、変形性関節症などの関節疾患、脊椎疾患、スポーツによる外傷、障がいなどです。常勤医師5人(内3人が日本整形外科学会専門医)および非常勤医師3人が診療に当たっております。肩の腱板断裂、反復性脱臼、関節唇損傷、膝の半月板損傷、靱帯損傷、肘の関節ネズミ変形性関節症、離断性骨軟骨炎などに対しては関節鏡視下手術を、変形性関節症や関節リウマチにより関節が破壊され、痛みが強く日常生活に支障をきたした患者さんに対しては人工関節置換術を行っています。

医学生の皆さんへ

当科は 日本整形外科学会認定研修施設で、名古屋市立大学整形外科学教室の臨床研修を担う関連病院です。診療領域としては、下記のように多岐にわたっていますが、当院は特に関節鏡手術・スポーツ関連の治療を得意としています。興味をお持ちの学生さん、研修医の先生、いつでも見学においでください。スタッフ一同お待ちしています。

主な対象疾患

  • 関節鏡手術
  • 関節鏡・スポーツ外来
  • 人工関節手術
  • 骨折

診療内容

関節鏡手術

数mm~1cm程度の傷から直径2~4mmほどの内視鏡を関節内に挿入し、関節内の患部をモニターで確認し、専用の細い器具を挿入して手術を行います。モニターで拡大するため小さな病変でも正確な治療が行えます。また傷も小さく、筋肉などの組織を痛めることが少ないため比較的早期からリハビリが行えます。近年関節鏡用の器具が発達してきたため様々な病気、怪我に対して関節鏡手術が行えるようになってきています。
当院では主に以下のような関節鏡視下手術を行っています。

関節鏡・スポーツ整形外科センター

肩、肘、足を中心に投球障がいやスポーツによる障がいや外傷の診断、治療を行っています。
スポーツによる障がい、外傷はレントゲンでは見えない筋肉や腱、靭帯が痛んでいることが多く、超音波診断装置を診察室に常時設置してリアルタイムに患者さんと一緒に画像を見ながら診断を行っています。また注射の際には超音波診断装置で注射針を誘導し、ピンポイントに患部へ注射ができるように工夫しています。スポーツ障がい、外傷は患部以外の関節の硬さ、筋力低下が真の原因となっていることがよくみられ、患部のみの治療では再発の危険性が高くなります。
このため全身の身体機能の評価を行い、リハビリで低下した機能を改善したり、装具で機能を補ったりする治療が重要となります。例えば投球による肩、肘痛の場合には実は股関節や大腿の筋肉が硬いことや偏平足が原因となったり、投球過多やケアの不足により広背筋や肩の後方の筋肉が疲労し硬くなって投球フォームが崩れ、肩や肘に負荷がかかっていることが多く見られます。当院ではリハビリのスタッフと連携して低下した機能の改善、投球フォームの改善にも取り組んでいます。リハビリによっても改善しない場合には低侵襲で早期の回復が期待できる関節鏡視下手術を中心に行っています。

人工関節手術

痛んだ関節の軟骨や骨を削り、金属やポリエチレンで出来た人工関節と取り替えます。輸血を避けるために可能であれば術前に自分の血液を保存しておきます(自己血貯血)。

診療実績

2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年
全手術件数554663692858853767804764
関節鏡180242273332330323357368
肩関節(腱板、脱臼、授動術など)677999141128152170195
膝関節(半月板、前十字靱帯など)65122122132132121140133
肘関節(野球肘、変形性関節症など)3321444859383836
足関節1520711111294
人工関節5772608768809862
股関節96154754
膝関節169410610113
その他03112220
人工骨頭3254547156618055
骨折200213214281284230226220
その他107136205158171136123114

論文・学会発表・講演

論文
土屋 篤志、 後藤 英之、 吉田 雅人、 武長 徹也、 竹内 聡志、 鷹羽 慶之、 杉本 勝正

(2018年9月)肩関節
関節鏡下腱板修復術後の肩関節拘縮に対する斜角筋間ブロック下徒手授動術

学会発表
土屋 篤志、長谷川 一行、磯部 雄輝

(2018年6月)第10回日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会
後果間靱帯による足関節後方インピンジメント症候群の3例

土屋 篤志、杉本 勝正、後藤 英之、吉田 雅人、竹内 聡志

(2018年7月)第30回日本整形外科超音波学会
アキレス腱周囲炎に対してエコーガイド下Scrapingを施行した1例

土屋 篤志、後藤 英之、吉田 雅人、武長 徹也、竹内 聡志、鷹羽 慶之、杉本 勝正

(2018年10月)第45回日本肩関節学会
吸収糸でブリッジング法を施行した肩甲骨関節窩骨折の2例

土屋 篤志、長谷川 一行、白井 康裕、磯部 雄輝

(2018年1月)東海関節鏡研究会
肩甲骨関節窩骨折鏡視下手術でBridging修復部に吸収糸を用いた2例

長谷川 一行、土屋 篤志、磯部 雄貴

(2018年6月)第10回日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会
超音波検査がMRIよりも診断に有用だった膝関節軟骨欠損の2例

燒田 有希恵、福田 誠、佐野 嘉紀、大杉 佳哉、吉田 行雄

(2018年10月)第45回日本股関節学会学術集会
大腿骨頚部骨折に対する人工骨頭置換術の早期手術と待機手術の比較研究

磯辺 雄貴、土屋 篤志、長谷川 一行、大久保 徳雄、焼田 有希恵

(2018年6月)第10回日本関節鏡、膝、スポーツ整形外科学会
大腿骨骨髓炎に対して関節鏡を併用して治療した1例

磯辺 雄貴、土屋 篤志、長谷川 一行、大久保 徳雄、焼田 有希恵

(2018年2月)第40回東海スポーツ障害研究会
上腕骨小頭離断性骨軟骨炎に対する骨軟骨柱移植術の治療成績

磯辺 雄貴、土屋 篤志、長谷川 一行、大久保 徳雄、焼田 有希恵

(2018年9月)第44回日本整形外科スポーツ医学会学術集会
上腕骨小頭離断性骨軟骨炎に対する骨軟骨柱移植術の治療成績

講演
土屋 篤志

(2018年2月)運動器エコーセミナーin 名古屋
ベーシック編(足・肩)

土屋 篤志

(2018年3月)足関節のスポーツ傷害に対するエコー下Fasciaリリースとコンディショニング

土屋 篤志

(2018年5月)第10回浜名湖肩関節研究会
スポーツによる肘障害の治療 -術後疼痛管理を含めて-

土屋 篤志

(2018年7月)第10回八事整形スポーツメディスン研究会
スポーツ障害に対するPRP療法

土屋 篤志

(2018年7月)日本シグマックスエコーセミナー
ベーシック編(足・肩)

土屋 篤志

(2018年10月)膝・肩・スポーツの会浜名湖セミナー
プロフットサルチームの・サポート現場での・超音波利用の実際

土屋 篤志

(2018年12月)東海野球障害研究会
肘関節尺側側副靱帯の治療~手術は必要なのか~ 保存的治療の可能性と限界

担当医紹介

役 職
副院長 兼 リハビリテーション科部長 兼 救急部付部長 兼 関節鏡・スポーツ整形外科センター部長
氏 名
土屋 篤志
専門領域
スポーツ外傷・傷害、関節鏡視下手術、肩関節、肘関節、超音波
資 格
医学博士
日本整形外科学会専門医
日本スポーツ協会公認スポーツドクター
日本整形外科学会スポーツ認定医
日本整形外科学会リウマチ認定医
所属学会
日本整形外科学会
中部日本整形外科災害外科学会 評議員
日本整形外科スポーツ医学会 評議員
日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会
日本臨床スポーツ医学会
日本肩関節学会
日本肘関節学会
日本骨折治療学会
日本整形外科超音波学会 幹事

コメント

超音波診断装置を外来に常備して診断、治療を行っており、各種学会や講習会で整形外科超音波手技の講師をさせていただいております。また日本フットサルリーグ(Fリーグ)名古屋オーシャンズ、社会人野球プロジェクトのチームドクターとして選手のサポートをしています。
役 職
部長 兼 関節鏡・スポーツ整形外科副センター部長
氏 名
長谷川 一行
専門領域
整形外科一般、膝関節外科
資 格
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医
所属学会
日本整形外科学会
日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会
中部日本整形外科災害外科学会

コメント

整形外科一般の疾患やスポーツ外傷・障がいなども含め治療を行っています。
名古屋市立大学の医師とも連携し膝関節疾患など治療させて頂いています。
役 職
医師
氏 名
窪谷 海星
卒業年
2018年
専門領域
整形外科一般
所属学会
日本整形外科学会
日本スポーツ整形外科学会
日本肩関節学会

コメント

外傷を中心に一般的な整形外科診療を行っております。
よろしくお願いします。
役 職
医師
氏 名
辰巳 豪
卒業年
2021年
専門領域
整形外科一般
所属学会
日本整形外科学会

コメント

大垣市民病院で初期研修を2年間行いました。
主に一般的な整形外科疾患や外傷等の診察を行っております。
真摯な姿勢で医療に向き合い精進して参ります。宜しくお願いします。