診療科

2021年4月 新設

小児漢方内科

お母さんと子どものための漢方外来

お母さんと子どもの「幸せな子育て」に
漢方ができること。
夜泣き、我慢しがちな不調を
「漢方治療」で根本から整えて、
子どもも元気に、子育ても楽しく。

漢方薬の力

漢方薬は、複数の生薬が相乗効果で作用するため、心と体全てのバランスを整えていきます。体が緩むと心も緩む理由がここにあります。

01

こんな症状でお困りではない
ですか?

漢方による治療の幅は広く、検査では明らかにならない
症状や、体質改善に適しています。

赤ちゃん・お子さんの場合

  • よく風邪をひく(熱や咳が長引く)
  • 中耳炎を繰り返す
  • お腹の調子がいつも悪い
    (便秘や下痢がひどい)
  • アトピーがある
  • 夜泣きがひどい
  • かんの虫が強い
  • 発達への不安(多動、かんしゃく)

お母さんの場合

  • つわりがひどい
  • 妊娠中の諸症状(むくみ、体調不良)
  • 産後の回復不全
  • 冷え性
  • 月経困難症
  • 気分の不調
    (イライラする、疲れやすい、不安になる)
  • 胃腸の不調(便秘、下痢)
  • 頭痛、めまい

これらの様々な症状に対してしっかりとヒアリングを行い、
お子さんとお母さんがリラックスして生活できるようにサポートしていきます。

02

特に注力している
「夜泣き治療」

当院では特に「夜泣き治療」に力を入れています。「漢方治療」と「生活リズム」「睡眠環境」を大切にすることで基本的な生活を整えることが肝心です。

夜泣き自体は病気とは見なされず、有効的な治療法がないことから、家族の努力により家庭内の問題として取り上げられることが多くあります。お母さんたちは慢性的な睡眠不足と産後の疲労により精神的にも追い詰められていることがほとんどです。
当院では夜泣き治療として、小児漢方の分野で古くから使用されている甘麦大棗湯を含め、数種類の漢方を使用しています。漢方には古くから「母子同服」という考え方があります。時間的、体力的に余裕がない時こそ、親子で一緒に漢方を飲んでみませんか?体と心の元気を取り戻すことに繋がります。

漢方の使用と共に、生活リズムを
整えることも効果的です!

生活リズムを整える

  • 朝6〜7時に起こし朝日を浴びる
  • 日中体をしっかり使って遊ぶ
  • 生後8ヶ月を過ぎたら、お昼寝は17時前に起こす

体内リズムを整えるためには特に朝日を浴びることが大切です。日中もベビーカーに乗せて積極的にお散歩に出かけましょう。外に出ると五感が働きます。風を感じる、砂を触る、花を見る…五感を使った体験が子ども達を豊かに育てます。

睡眠の環境を整える

  • 入浴から寝るまでのルーテインを決める
    (お風呂→ミルク→絵本→寝る)
  • 寝る前にテレビやスマホを見せないようにする
  • できる限り部屋は真っ暗にして眠る

なるべく規則正しく同じリズムで過ごしましょう。寝室の温度も快適な睡眠のために適温に管理しましょう。

睡眠は、「脳を育て、守る」働きをします。脳の発達のためにも、良い睡眠が欠かせません。なぜなら、睡眠中に記憶の固定や成長ホルモンの分泌が行われ、自律神経を整えるからです。ぐっすり眠ることが、健やかな心身の発達に繋がります。

その他気をつける病気

夜間のいびきが酷い時は、睡眠時無呼吸症候群を疑います。ぜひ、いびきの動画を撮っておいてください。頑固な夜泣きの中には発達障害に関連した「睡眠障害」としての可能性があります。ご家族と相談の上、必要に応じて療育機関へ紹介させていただきます。

03

お薬の飲ませ方

赤ちゃんやお子さんに上手に薬を飲ませるための方法をご紹介します。

新生児〜1歳未満

  • 白湯に溶いてスプーンで飲ませる
  • 少量の白湯や水でよく練り、頬や上顎の内側に塗布したり、スポイトなどで流し込む
  • 服用補助ゼリーやシロップなどに混ぜて飲ませる

※注意:ハチミツは生後1歳未満の乳児に与えないでください。乳児ボツリヌス症の危険性があります。

幼児〜7歳未満

  • 服薬補助ゼリーを使ったり、オブラートに包んで服用
  • ジュースやゼリー、ヨーグルトに混ぜたり、チョコレートやコンデンスミルクと加えることにより、苦味を感じにくくなります

※注意:コーティングが溶けて苦味が増すことがあるため、混ぜた場合はすぐに飲ませましょう。

服用のタイミング

食前(1時間〜30分前)、または食間(空腹時)に服用しましょう。
※もしも飲み忘れた場合は食後でも大丈夫です。気づいた時点ですぐに1回分服用しましょう。次の服用までは2〜3時間ほど間隔をとってください。

保管方法

冷所や湿気の少ないところでお薬を保管しましょう。再分包されたものは、吸湿しやすいため、湿気に強い密閉容器に入れ、できれば乾燥剤を使って保管しましょう。

04

診療について

当院ではまず、西洋医学的な診断を大切にしています。必要に応じて検査も行い、原因が分かった場合は西洋医学的治療を優先します。成人で西洋医学的な検査を行っていない場合は、各種診療科へご紹介させていただきます。

受診方法

初診は予約制になります。お電話にて予約をお取りください。母子手帳をお持ちください。また、お母さんも一緒に診察・処方をご希望の場合は保険証をお持ちいただき「小児科」で受付をお願いいたします。

TEL:052-551-6121(代)

診療日/第1・3水曜日午前中のみ
診療受付時間/午前8:30~11:00

初診時の紹介状のお願いについて

漢方外来ではなるべく紹介状をお持ちください。これまでどのような治療を受けてこられたのかを正確に知り、より良い治療を行うためです。鍼灸院、中医薬局からの紹介状も受け付けています。
※紹介状をお持ちでない場合、初診を算定する患者さんは「初診時選定療養費」3,300円(消費税込)を請求させていただきます。

問診票ダウンロード

待ち時間が短縮できますので、ぜひご利用ください。

※夜泣きの受診の場合は、小児用と夜泣き用の2枚を記載してください。

05

症例紹介

0歳女の子

  • 病名:夜泣き
  • 使ったお薬:甘麦大棗湯と柴胡加竜骨牡蛎湯
どうして漢方を処方したの?
生後5カ月頃より夜泣きが増え、9カ月には連日1時間半~2時間毎に起きて泣き、1晩で4〜5回起きていました。その都度授乳で寝かしつけをしていましたが、回数が多く、初めての子育てでお母さんも疲れており、漢方治療を希望されました。
漢方の診察方法で見た時にポイントになった点
診察中は人見知りが激しく、お母さんがいないと不安がり少し敏感な印象がありました。
お昼寝も短く、授乳間隔も1〜2時間毎でした。
治療経過は?
甘麦大棗湯を寝る前に内服してもらい、生活指導(朝7時くらいに起きること・日中お散歩に行くこと)を行いました。2回目の診察の時は、3時間ほど寝た時もありましたが依然として継続していたため、柴胡加竜骨牡蛎湯を寝る前に加えました。2つのお薬を飲み始めて1週間後から1〜2時間毎だった夜泣きが3時間程になりました。2カ月後には食欲も増加し、日中の断乳に成功しました。3カ月後には夜泣きの回数が1〜2回/日に減りました。その後、成長と共に夜泣きがなくなり治療終了となりました。
他に考えられるお薬
小建中湯、抑肝散加陳皮半夏など

3歳男の子

  • 病名:PFAPA症候群(反復性扁桃炎)
  • 使ったお薬:黄耆建中湯と小柴胡湯
どうして漢方を処方したの?
来院2カ月ほど前より3週間ごとの周期で周期的に咽頭炎による発熱を繰り返していました。発達に問題なく、発作間欠期は無症状でした。血液検査より免疫学的異常はなく、迅速抗原検査などを複数回行いましたが感染性疾患も否定的であったので、PFAPA症候群と診断しました。ご家族の希望により漢方治療を開始しました。
漢方の診察方法で見た時にポイントになった点
色白で眼下にクマがあったこと。疲れやすく発汗が多かったこと。
治療経過は?
初めて漢方薬を飲むお子さんであったので、飲みやすさの問題より黄耆建中湯より始めました。本人も内服に苦痛がなく漢方治療を継続できそうであったので、2診目より小柴胡湯を追加しました。内服開始後より発熱のエピソードなく過ごせるようになりました。治療開始より約8カ月間、インフルエンザ罹患時以外に発熱エピソードもなく、治療効果が認められました。内服後経過は良好であり、ご家族の不安も軽減したため8カ月後に終診となりました。
他に考えられるお薬
柴胡桂枝湯など

4歳男の子

  • 病名:機能性腹痛症(原因のないお腹の痛み)
  • 使ったお薬:小建中湯
どうして漢方を処方したの?
来院1カ月ほど前より連日腹痛を訴えていました。腹部全体を痛がり、特に運動会などの行事に関連して痛みが強くなる傾向がありました。エコー検査を含め、器質的疾患は否定的であり、機能性腹痛症に対して漢方治療を開始しました。
漢方の診察方法で見た時にポイントになった点
顔色やや不良。寒がりで疲れやすい。もともと神経質で心配性な性格。お腹の緊張があった点。
治療経過は?
初診時より小建中湯の内服を開始しました。1週間後には腹痛を訴えはなくなり、腹診でもお腹の緊張が軽減しました。1カ月後に運動会がありましたが、練習中や運動会の際も症状の悪化なく、2カ月後に終了となりました。

06

担当医の想い

担当医

鈴村 水鳥すずむら みどり

資  格:
漢方専門医、小児科専門医
所属学会:
日本小児科学会、日本東洋医学学会、日本小児東洋医学会、日本アレルギー学会、日本小児アレルギー学会
略  歴:
  • 2009年3月 東京女子医科大学卒業
  • 2009年4月 名鉄病院初期研修医(鍼灸師藤本蓮風先生に師事)
  • 2013年10月 名古屋大学医学部附属病院小児科
  • 2014年4月 名鉄病院小児科
  • 2015年10月 名鉄病院小児科非常勤
  • 2015年12月 クリニックかけはし非常勤
  • 2016年1月〜2020年3月 Kこどもクリニック漢方研修(山口英明先生に師事)
  • 2020年4月〜2021年3月 藤田医科大学ばんたね病院客員教員

小児漢方内科を始めた理由

小児漢方外来を担当させて頂きます鈴村水鳥です。
私が漢方を始めとした東洋医学に出会ったのは、医学生の時に難病指定の病気を患ったことがきっかけでした。根本的治療がないと言われる病に対して、西洋・東洋医学の治療を併用したことで、検査数値の改善などを含め治療が良い方向に進みました。また「病気はバランスの乱れ」と考える東洋医学的な考え方により、自分の病気を受け入れ、心の回復にも役立ちました。
これまで親身に指導して頂いた藤本蓮風先生・山口英明先生。お二人には知識、技術はもちろんのこと、臨床医として大切な心持ちを教えて頂きました。病を通して人を知る大切さ、「ありのままを認め、そこにいていい」と子どもに伝える温かさ。医師としての財産となっています。
医師・母・患者としての経験から、「漢方薬の力を通して、子ども達が持っている本来の素晴らしい力を引き出したい」「お母さんと子ども達がホッとする場所を作りたい」と考えてきました。2021年春、沢山の方のお陰で夢が叶いました。長く伝わる伝統医学の知恵と恵みを大切にしながら診療をしていきます。どうぞ宜しくお願いします。

心と体のゆとりを作る

「子どもと関わりたい思いはあるけれど、
今日も1日が終わってしまった。」
漢方治療で我慢しがちな日々の不調を整え、心と体にゆとりを作ります。
「今日は、ぐっすり眠れた。ご飯も美味しい。
子ども達も伸びやかに遊んでいる。」
そんな日々の積み重ねを大切にしてみませんか?

“お母さん・お父さんにしかできないこと”って何だろう?

お子さんの話に一緒に笑い、リラックスしてスキンシップをとる時間はありますか?辛い時に、一緒に泣く心の余裕はありますか?
インターネットを通じて情報が溢れ、新たな感染症を機に生活も大きく変化しました。そんな今だからこそ、遠くの情報に答えを求めず、目の前の子どもの声を聞き、大切にする。
時に自信を無くすこともあると思います。短い子育ての期間の小さな疑問や不安を一緒に向き合ってみませんか?

メディア掲載情報

『鍼灸ジャーナル』藤本蓮風 他:特別座談会〜鍼灸医学は如何にあるべきか〜 2012年
『産経関西(産経新聞大阪本社情報サイト)』蓮風の玉手箱 第1回2014年3〜5月連載、第2回2015年8月〜9月連載
『チャイルドヘルス 6月号』診断と治療社 2016年
『せきれい Vol.99』子どもの食物アレルギーとの付き合い方 2020年
『Wind 2月号』WindメデイカルQ&A子どもの食物アレルギーについて聞いてみました 2021年

講演会など実績

2011年:
「勤務医座談会〜勤務医が果たす社会的使命〜」日本医師会
2019年:
「ガイドライン変更後の食物アレルギー診療について(より安全な摂取を目指すための当院での取り組み)」西名古屋気道疾患研究会
「アレルギー対応講習会」名鉄病院にて
2021年:
「アレルギーを持つ子どものための入園・入学準備」西生涯学習センター

問診票ダウンロード

待ち時間が短縮できますので、ぜひご利用ください。

※夜泣きの受診の場合は、小児用と夜泣き用の2枚を記載してください。